映画 「正体」 ネタバレありショート感想：めっちゃ良かった！！日本アカデミー賞ノミネート＆Netflix配信開始記念
皆さん、こんにちは。アヤノテツヒロです。今回はNetflixで配信を開始した傑作、映画 「正体」 です。
監督:藤井道人
キャスト:横浜流星、吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈 他
パンフレット充実度：★★★★★（最高！）読み応え十分すぎる厚さにキャスト・スタッフインタビューもバッチリ。劇中写真も豊富で見ていると記憶が蘇ってくる良さがありますね。
映画 「正体」 ネタバレあり感想
まずは一言・・・・マジでめっちゃ良かった！！
死刑囚である鏑木が逃走していく中で出会う人々とのヒューマンドラマと彼の罪の真相を巡るサスペンスとしてのストーリー、そこに絡む冤罪、(ポンコツすぎる)警察の杜撰さや権力・思惑の暴走、劣悪な労働環境など社会問題にも触れながら、シンプルな構成で描いており、素直に物語に没頭することが出来た。
キャストがとにかく皆素晴らしく、横浜流星演じる鏑木の怪しさもありつつも、見えてくる彼の心優しさや実直さが見えてきて、彼を応援したくなる。そこに触れていく人々、鏑木にとって初めての友となる和也、信じてくれた安藤、慕ってくれた酒井との交流がグッとくるし、鏑木を追いつつも事件の真相に迫りながら、上からの圧力に板挟みになる刑事、山田孝之の存在感も素晴らしい。
鏑木が辿るルートや整形しないことにもしっかり意味があり、また彼が18で捕まったことを考えると…色々考えてしまうなと思わせるシーンもあったりと真相を巡るサスペンスとしてもしっかり見応え十分。
終盤に刑事に語る、鏑木が逃げた理由(信じてみたかったという想い)と出会ってきた人たちとの謁見シーンはジンワリと温かくウルッときてしまった。
鏑木の逃亡が上手くいきすぎな点やここまで上手くいくのだろうかと思う所もあるが、物語として勢いで乗り切っているし、フィクションだからこその希望溢れるラストを素直に喜んでも良いのではないだろうかと思った。