ARGYLLE/アーガイル ネタバレあり感想

皆さま、こんばんは。アヤノテツヒロです。今回は映画「ARGYLLE/アーガイル」です。

監督:マシュー・ヴォーン

キャスト:ヘンリー・カヴィル、ブライス・ダラス・ハワードほか

ストーリー:人気スパイアクション小説「アーガイル」の作者であるエリー(ブライス・ダラス・ハワード)は電車で怪しげな男と出会う。直後に謎の刺客に襲われた彼女をその男は助けてくれた。実は彼女の小説は実際のスパイ活動を予言しており、彼女はその渦中へと巻き込まれていく…

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「ARGYLLE/アーガイル」 感想①:思ってたよりも面白いよ!

キングスマンシリーズの監督最新作ということで期待値も高めでしたが、全米での評判の低さに危惧していた本作。そもそもキングスマンシリーズもあるのに、新しくスパイものということで確かに色眼鏡で見てしまうところもあるでしょう。さらにスパイ小説家の小説が現実に?というファンタジーとも言えるような設定。

どうなのかと思っていたら、実は…という捻りもあり、スパイ映画らしく誰が本当に敵で誰が本当に味方なのか(キングスマンと同じキャストがいるのでそこも疑ったり)という展開もお見事でした!

マシュー・ヴォーン監督らしさ溢れるハイスピードなアクションやスローモーション、カラフルに彩られたクライマックスのアクションまで"らしいな“って感じのアクションが心地よく楽しめましたね。

最後にはサプライズもあり、あのシリーズとのリンクも見られる?などファンサービスもしっかりあったりと満足!という感じでしたね(配給会社違うような気がするけど大丈夫?)

「ARGYLLE/アーガイル」 感想②:入り乱れる敵なのか味方なのか

予告篇の流れそのままにオープニングではエージェント・アーガイルの活躍とその仲間たち、カーチェイスなどで観客を惹きつける。さすがに無茶苦茶なカーチェイスはCG感があったが掴みとしては申し分ない。

現実世界に戻り、作家のエリーはアーガイルシリーズの続編を書いていた。彼女の理解者である母親がもう一章書かないとと急かすことやエリーが恋愛作品から離れていることなども含め、中盤のツイストへの伏線も散りばめていく。

電車に乗ったエリーはエイダン(サム・ロックウェル)という怪しい男に出会う。そこから現実のスパイの世界に巻き込まれていく展開に。

電車内での激しいアクションはマシュー・ヴォーンっぽい演出で魅せてくれるのが素晴らしい。その後もエリーが巻き込まれているという流れで敵は何者なのかや謎を解いていくまでのヒントを回収していく。

巻き込まれ翻弄するしかないエリーと色々分かっているからこそ大変なエイダンのやり取りにもクスリと笑いつつも本当にエイダンが信用できるのか?という展開からエリーの両親の正体までと敵か味方かが入り乱れていく展開なのが見逃せない。

そして、小説が現実とリンクする?というあらすじが実は…というツイストをきかせて、実はエリーが本当はスパイであり、記憶を失っていること、アーガイルはその記憶の断片というか本人の経験で成り立っていること、両親と思っていた二人はエリーを洗脳していたことも含めて二転三転していく展開もしても面白い。

クライマックス、敵基地でのカラフルなスモークグレネードを使ったエリーとエイダンのダンスのような戦闘、オイルまみれになったからこそ光るエリーのスケート戦法など(火はだめじゃなかったのか?笑)荒唐無稽ながらも絵的に面白いのがさすがだと感じた。

やはり、マシュー・ヴォーン監督は足で戦う女性が好きなのだろうか??

エリーに送られてきたメールの主など回収していない伏線もキッチリ回収してエンディング…と思いきや!な展開もあったのでこの辺は後ほど!

「ARGYLLE/アーガイル」 感想③:スパイ映画へのリスペクト

マシュー監督は今作のアイデアをコロナ禍で見ていた映画(「ロマンシング・ストーン 秘宝の谷」、「北北西に進路を取れ」など)とパンフレットに記載のインタビューで答えていたが、それに加えて00年代からのスパイ映画やアクション映画(自身のキングスマンシリーズも含めて)の要素も散りばめられているように見える。

記憶を失ったスパイということで思い出されるのがマット・デイモン主演のボーンシリーズだろう。すべてを思い出した時のセリフもそれっぽい。

場面転換がエリーが目をパチクリさせたり、眠っている間に終わるという演出はトム・クルーズ&キャメロン・ディアスの「ナイト&デイ」を個人的には思い出しました。

エリーの正体がどちらなのか分からないのはアンジェリーナ・ジョリー主演の「ソルト」っぽさもありましたね。

少し違いますが、エリーが洗脳でコントロールされてしまうのは「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」のウィンター・ソルジャーですね。

そしてもちろんキングスマンシリーズや007シリーズなどもモチロンそうでしょう。

コードネームUNCLEで主演したヘンリー・カヴィルがアーガイルを演じているというのもこれまた面白いですよね。

これらの要素を含みつつもスパイアクションアドベンチャーとしての面白さ、二転三転させるストーリーテリング、マシュー・ヴォーン監督らしさをふんだんに盛り込んでとても楽しい作品になっていて個人的には結構好きでした!!

「ARGYLLE/アーガイル」 感想④:本物のアーガイルとキングスマン

先ほどのエンディングの話ですが、まずは本物のアーガイルが登場したことです。アーガイルはエリーがスパイだったということで、記憶の中の自分を男性スパイとして描き出した存在と思われてきましたが、最後の最後にヘンリー・カヴィル演じるアーガイルが!

恐らく、エリーがスパイ時代かCIA時代にアーガイルと接点があり、そこから記憶が消されている間に潜在的に彼の存在が断片としてあったのだと考えられます。

もし続編があるのであれば、エリー、エイダン、アーガイルのトリオの活躍や三角関係に発展か?

ミッドクレジットには若い頃のアーガイルの姿。彼が訪れたのはキングスマンというバー!!ここでキングスマンシリーズとの繋がりを見せてくるのがニクい!!

期待せざるを得ませんよね!

そんなわけでキングスマンシリーズとのリンクや続編への淡い期待を込めて今回はここまでにします!!


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