「クルエラ」 ネタバレあり感想:鮮やかなヴィランの誕生に魅せられる!
皆さん、こんにちは。アヤノテツヒロと申します。今回このブログで取り上げる映画は 「クルエラ」 です。
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「クルエラ」 概要
監督:クレイグ・ギレスビー
キャスト:エマ・ストーン、エマ・トンプソン、ジョエル・フライ、ポール・ウォーター・ハウゼン他
公式サイトはこちら
あらすじ
「101匹わんちゃん」に登場するヴィラン:クルエラ。彼女はいかにしてヴィランとなったのかその誕生を描く!
「クルエラ」 見所①:一癖も二癖もある個性豊かなキャラクター達
タイトルロールであるクルエラを演じるのはエマ・ストーン。クルエラとして覚醒する前のエステラ、クルエラとして悪の香りを放つ姿、クルエラとして活躍しながらもエステラとして擬態している姿、明らかになる真実に葛藤する姿など、彼女の夢を追いかける姿から悪として輝く姿まで様々な表情を見せてくれます。
名優エマ・トンプソンが演じるバロネス。巷でも言われているようにこちらの映画は「プラダを着た悪魔」を思わせるような映画であり、バロネスもファッション業界におけるカリスマ、女王としての存在感を遺憾なく発揮しておりました。
また、クルエラをサポートするジャスパーとホーレスのキャラクターが良いんですよね~。二人ともクルエラとしてきつくヒドイ指示をしたりする彼女を見捨てたりもせず、家族としてサポートしてくれる関係性がとても素敵で、ホーレスの時折見せる小さなボケ発言とかにクスリと笑えたりと、とても良いサブキャラとして物語にいい意味での軽さをもたらしてくれます。
そして忘れちゃいけないのがワンちゃん!今回ダルメシアンはバロネスの飼い犬、つまり敵側として登場しますが、良いのはバディとウインクという二匹のワンちゃん!特にウインクは泥棒としてのスキルがかなり高くトコトコ歩きながらホーレスたちのサポートをしてくれるのがとってもかわいい!!
とても良いキャラが、皆活躍してくれるのがとっても良いです!
「クルエラ」 見所②:悪のカリスマとして覚醒するクルエラ、その鮮やかさ
今作では、クルエラがヴィランとして覚醒するまでを描くということで、暗いとか重いとか思われがちですが、決してそうではありません。
これは一人の女性が、自らに備わった才能と熱情、自分の隠してきた本性をさらけ出し、そこに宿った復讐心を胸に悪のカリスマ、女王へと変貌していく様を鮮やかに描き出しており、彼女が巡る人生を応援したくなる映画となっています。
生まれた時から個性的な髪型のエステラ。彼女は学校で問題を起こしたりとトラブルメーカーでしたが、それは彼女が自分らしく生きていた証。母親はそれを上手く抑えようとしたし、彼女もそんな母を慕い、教えを守ろうとします。
そんな中、エステラの母は亡くなってしまい、彼女は独りぼっちに。そこで出会ったジャスパーとホーレスと共に泥棒稼業で生活を成り立たせていくこととなり、彼女は髪を染めて街に溶け込んでいく…
ジャスパーの仕込みにより、夢であったファッションに近い職を手にするも、雑用ばかり。しかし、彼女の才能を見初めてくれる人物が現れる…
エステラの始まりは、好奇心が旺盛でちょっと気が強くファッションへの夢を持った女の子が、望まぬ不幸と新たな出会いを通して、思いがけない人生を辿りつつも、不遇な立場から夢へと一歩ずつ近づいていく…一種のシンデレラストーリーのようでもあります。ある意味ではディズニーらしい展開とも言えますよね。
しかし、自分の才能を認めてくれた人物:バロネスが自身の母親の死に関わっていることが判明し、彼女は復讐へと目覚めていきます。まずはバロネスが持つ、母親の形見のネックレスの奪還へ、そして彼女自身を失墜させ全てを奪い取るために…
そこで彼女は自身の封印していた部分、髪型を元に戻し、良い子ではない存在:クルエラとして自らを変貌させ、彼女への復讐を開始します。
彼女が仕掛ける大胆不敵かつ挑発的なパフォーマンスと彼女が作り上げたアートに民衆は魅せられ、バロネスは彼女の才能を認めつつも、邪魔者として対立を深めていきます。
ファッション業界の覇権をかけた話とクルエラの復讐劇として、彼女とバロネスの対決を描くので、クルエラとして時に華麗に魅せる姿、時に真実を知り苦しむ姿を見せる彼女を素直に応援したくなるし、頂点に君臨していた者を大胆かつ挑戦的に、ド派手に追い詰めていく様は下剋上的に盛り上がるので見ていてワクワクもしました!
服に隠されていた虫の卵が羽化して、ショーを台無しにするところは気持ち悪さと狡猾さが溢れてて凄かったですね~
また、クルエラがピンチに陥ってからの予想外の助け:ジョンの存在感も良かったですね~演じるのは名優マーク・ストロング!ただの側近では終わらないと思っていましたが、さすがでした!(やっぱり良い声ですなぁ)
「クルエラ」 見所③:復讐の果てに~クルエラ・ド・ビル~
ジョンから明らかになる真実、バロネスはエステラの母親を殺しただけではなく、エステラの本当の生みの親であり、生まれて間もない彼女を始末しようとしたこと、それをあんまりだと思ったジョンが託した人物こそエステラの育ての母:キャサリンであることを知ります。
そして、クルエラの最後の復讐劇が始まります。クルエラの無茶な注文に心が離れつつあったジャスパーとホーレスに謝罪をし、ジョンの手助けも借りながら着々と復讐の準備を進めるクルエラ。
ジャスパーはバロネスを殺すのではないかと、心配していましたが、クルエラはバロネスに”エステラ”を殺させ、その罪で彼女を逮捕させることで築き上げた地位から引きずり降ろしたのです。そして、それは”エステラ”という偽りの自分を消しさった瞬間だったのかもしれません…
エステラとしての自分を殺させ、それを目撃させる。崖から落とされたと見せかけてパラシュートで脱出し、クルエラとして登場するなど、血を流すことなく、華麗に復讐を成し遂げる様はどこか痛快さもあり、クルエラとしての悪、エステラとの決別としても効果的だったなと思いました。
ネタバレありということで、そこまでストーリーを振り返らずに感想を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
個人的には「クルエラ」、今年のベストランキングに入りそうな勢いで面白いと思いました!
まだまだブログ修行中の身、より書きやすいブログを目指したいので読んだ皆様からの感想をお待ちしております。
それでは
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余談:クルエラの才能、及び血筋
さて、大満足の「クルエラ」でしたが、見ている最中に一瞬思ってしまったことがあります。
それはクルエラの才能とか性質は遺伝とか血筋で良いのか?ということです。
結局、彼女がカリスマになったのは、その才能は、才能あるデザイナーのバロネスの血筋であり、遺伝であったからで良いのだろうか?と少しだけ思ってしまいました。いや、そう言われてしまうのが良いのだろうか?の方が正しいかな?
勿論、そこが主題というわけではないのは分かっている。才能がどんなにあろうと努力をしなければその才能は開花しないし、熱意が無ければそれは実現しない。クルエラも自身の夢を叶えるため、不遇な立場に置かれつつも努力を欠かさず、強い熱意が彼女を進化させた、それは分かっている。
彼女に才能があったからと言って、ジャスパー達と出会ってなければ、バロネスと接点が無ければ、というポイントがあることも分かっているし、そこがドラマになっているのも分かっている。
さらに、クルエラという存在のオリジンを描くこと、そこには彼女を駆り立てるさらなる悪の存在が居た…ということから生まれたクルエラという悪の存在、そういう風に描き出したことにも問題はないと思う。
しかし、クルエラの才能=バロネスの才能を引き継いだ、つまり血筋と受け継いだ才能でクルエラは上り詰めることが出来たのでは?と言えてしまう余地があるのが少し残念ではないだろうか?
結局、物語の主人公になるのは親の遺伝とか才能あるヤツなのかよ…某週刊少年誌をディスる書き込みや某銀河系を巡る物語に対する書き込みを思い出してしまったワタシが一瞬だけいたのも事実だったので、ここにメモとして刻んでおこう。
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