「まともじゃないのは君も一緒」ネタバレあり感想:大好きな一本に出会いました…!
皆様、こんにちはこんばんは。アヤノテツヒロと申します。
今回、わたくしがご紹介したい映画は「まともじゃないのは君も一緒」でございます。
監督:前田弘二
キャスト:成田凌、清原果耶、小泉孝太郎、泉里香 他
ザックリあらすじ
予備校講師の大野(成田凌)は数学一筋に生きてきた男。彼女なし、独身だが、いつかは結婚したいと思っている。ただ、数学一筋の彼は"普通"が分からない。教え子の香住(清原果耶)からも「顔は良いのにもったいないね」などと言われていた。そこで大野は香住に"普通"の恋愛について教えてもらおうとするが、香住も実は恋愛経験ゼロの女の子で…
というお話になります。
とにかくテンポの良い二人の会話
さて、この映画の何が良いってもう、主人公である大野と香住、二人のキャラクター!
これが最高なんですよ!
大野のちょっとズレた感じ、会話がどこか成立してないような感じへの香住の鋭いツッコミの数々は漫才のようなテンポで見ていて普通に笑っちゃうんですよね(笑)
まずは大野のキャラクターについてです。
女性から好意を寄せられていてもそれを「それ定量的に言ってくれる?」とか言っちゃうし、香住の機嫌が悪いのを見ると「何で機嫌が悪いの?」と聞きまくり、「あ、女性特有の…」とデリカシーの無さが見えちゃったりします。その流れから何の取り繕いもないまま授業に入っちゃうし…疑問があるとすぐに同じ言葉を返したりして香住をイライラさせたり、どこかズレてるようなキャラクターです。
笑い方も特徴的だし、数学を語りだすと途端に早口になったりと友人でいたら困りそうだけど、面白いキャラクターなので彼が””普通”を求めて右往左往する姿は面白くもどこか微笑ましい気がします。
演じる成田凌さん、この残念なイケメンっぷりを遺憾なく発揮されていて、早口で変な笑い方をするのとかが、どこかとぼけた感じというか、でもそれが微笑ましくこのキャラクターにいやらしさを感じさせないのが良いと思いました。
成田凌さんだと、こちらとは別のベクトルに振り切っている「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」の彼のぶっとびっぷりがオススメです。
彼に対する香住、彼女も良いキャラクターなんですよ!大人っぽくしているようで、実は子供っぽいような素直さを吐き出したり、自分の感情に振り回されちゃう感じが愛おしいキャラとなっています。
クラスメイトが陰口で盛り上がってる中で、どこか不満そうというか乗りきれてないような達観した大人っぽさ(彼女だけブラックコーヒー?を飲んでるのもそれを示唆してるのかな?)もありつつ、大野に「僕には君が必要なんだ!(普通について勉強するために)」と言われてトキメいちゃうあたりも可愛いんですよね(この時の表情の変化がお見事!)
実業家の宮本(小泉孝太郎)に想いを寄せるあまりに、暴走しているまだまだ未完成な姿と、大野に対する小生意気なテンションの差も面白いし、大野に対する毒舌ツッコミの数々とアクションもとてもチャーミングで、後半の自分の気持ちに気づいてどうしたらいいのかうなだれる処も良かったです。
あのバースナックのシーン、もうワンシーンくらいあっても良かったのになぁ~(笑)
演じる清原果耶さん、振り切った演技を見せてくれてとても良いです!今まで私が見てきた作品だと重めのキャラが多かったので、こういうキャラの彼女を見るのがとても嬉しかったですね。
個人的には彼女を知ったきっかけである「デイアンドナイト」での彼女の存在感はホントに素晴らしいと思っています!こちらの作品ではちょっと暗めですが、彼女のまた別ベクトルの演技力の高さを見ることが出来ます!
また、劇中でカラオケで楽しそうに歌っている姿も見れますが、「デイアンドナイト」では主題歌を担当されているので、そちらのステキな歌声も聞いていただきたいです!
”普通”ってなんだろう?
この映画、二人の軽快なやり取りが面白いのはもちろんなのですが、”普通”について改めて考える作品になっています。
予告編でも使われているセリフでも言及されるように、普通っていうことは何かを諦める口実なのか?普通とは果たしてなんなのか?それは絶対に正しいものなのか?普通という事に縛られて自分の本心を、本音を抑え込んでいいのか?普通ということであることを言い訳にしていないだろうか…
で、このセリフに関してですが、流れとしては宮本と香住がラブホテルから出てきたこと、宮本の恋人である美奈子(泉里香)を裏切っていること、何よりこの事を"普通はそうでしょ"と語る香住の価値観について、大野が自らの想いをぶつけるシーンであり、香住へその想いを伝えるセリフとして語られるので、物語のテーマー普通ってどういうことなんだろうーという事についてストレートに、素直にメッセ―ジを伝えてくれます。
見終わった後には、ほんの少しだけでも自分を好きになって、少しだけ自分らしく生きていきたくなるようなさわやかな気持ちで劇場を後に出来ることでしょう♪
短めですが、素直にステキな映画だと思ったので皆さん、ぜひご覧ください!
では、今回はこの辺で!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません