ミドリユカリの鑑賞記録:2021年2月~3月

2021年9月3日

ミドリユカリの鑑賞記録:2021年2月~3月

ミドリユカリの鑑賞記録:2021年2月~3月 はじめに

どうも、ミドリユカリです。

ブログを始めたもののどうにも文章を作る力が壊滅的だという事実を改めて実感するのみで、心がポキポキと折れていくのをただ黙って聞くしかできない毎日ですが、本を(漫画すら)ほとんど読まずにツイッターばかりを見るようになったおかげで短い文章ならまだ人並みに書けているかも、とは思っております。。。

ので、一つの記事にまとめる程でもないけど感想を書きたい作品たちを、一か月分ぐらいにまとめたら、短くてもそれぞれトピックにしていけるんじゃないかと思い、月イチのシリーズ記事を書くことにいたしました。

まぁそれってつまるところ普通の日記になるんですけどね・・・笑


月イチと言いましたが、思い立ってからこれを書くまでに更に時間が経過してしまったので、今回は約2か月分になると思います。

って、あれ?デジャブ・・・・????


2021.2月

ソウルフルワールド

監督:ピート・ドクター

主演:ジェイミー・フォックス

ピクサー・アニメーション・スタジオ製作のアニメ作品。2020年12月25日にディズニープラスで日米同時配信。当初は20年6月公開予定だったところ、コロナウイルスの影響で一度は同年11月に延期を発表するも結局劇場での公開を断念、動画配信サービスでの公開へと至りました。公式はコチラ


教師として働く傍らプロのジャズピアニストを目指し演奏活動を続ける主人公、ジョー・ガードナー。待ちに待った夢を叶えるチャンスが訪れた矢先、事故に遭い昏睡状態に陥ってしまう。死後の世界(魂の世界)へと落ちてしまったジョーだったが、掴みかけた夢への強い思いから、どうにか頑張って現世へと生還しようと奮闘。生を教授される事を嫌い、魂の世界に留まろうとする生まれる前の”魂”である”22番”と共に、現世へ向かう方法を模索していくジョー。彼は果たして無事にこの世へ戻る事が出来るのか、22番はこの世に生を授かるのか、そして、そんな2人にとって”生きる意味”をもたらす”きらめき”とはーーー


というあらすじ。

こんなにあらすじを書くのが難しい作品もなかなか無いと思います。笑

だし、このあらすじを書いたこと自体が、この作品の感想とも言える気がします。

作品を見て、振り返って。

自分の言葉で説明することで、どう解釈していたのかを自覚する。

あらすじの最後の一文がこの作品の問いかけだし、自分に対しての問いかけでもある。この”問いかけ”こそピクサーの真骨頂、ひいては映画という総合芸術の醍醐味の一つとも言えますね。

物語的には、ジョーは劇中で自分で言ってるんですね。「演奏は俺の生きる目的だ」って。”音楽は”とか”どこで弾くか”じゃなく”演奏は”、なんですね。ただ、それは人生において一つのメディアであり、彼が”きらめき”に繋がる為のメディアが演奏。

あなたがきらめきに繋がるためのメディアはなんですか?って、自問自答してほしいので、オススメです!笑

シャフト

監督:ティム・ストーリー

主演:サミュエル・L・ジャクソン、ジェシー・T・アッシャー

2019年全米公開。日本では劇場未公開、Netflix独占配信作品。1970年の小説が原作であり、2000年に公開された同名映画の続編。


セキュリティ担当のFBI捜査官ジョン・シャフト・ジュニアは、不可解な親友の死の真相を暴くため、疎遠だった父であり凄腕の探偵で元捜査官であるジョン・シャフトへと協力を求める。真面目なジュニアと違い荒々しく、そして裏社会へと通じる父のやり方に戸惑うジュニアだったが、その確かな手腕に感心し、失われた親子の時間を取り戻していくように共に捜査していく。2人は真相にたどり着き、親子の絆は取り戻せるのか、、、


続編といっても、オープニングクレジットでジュニアとシャフトの経歴を映像で端的に見せてくれるし、物語自体は独立しているので大まかな関係性がわかれば十分楽しめます。

「シャフト」という作品がどういうものか、作品自体の経歴を調べても興味深い作品です。

まず1970年に発表された小説があり、それが71年に初めての映画化(邦題は「黒いジャガー」)。これに続編が2つあり更にTVシリーズも作られるほどの人気作となります。

そんな「シャフト」を2000年にサミュエル・L・ジャクソン主演でリメイク。これが今作の1作目にあたるもので、判事に警官バッジを投げつける所とか、今回のオープニングにも1作目で起こった事がチラッと描写されています。

なので小説映画化リメイク続編っていう、面白い歴史を持った作品です。これだけ聞けばややこしいですけど、前述のとおりストーリー自体はこれ単体で楽しめる内容ですので、安心。

最初に作られた「黒いジャガー」同様、キャスト・スタッフ共にほぼ黒人の方しか居ないという、いわゆるブラック・パワー・ムービー(ブラックスプロイテーション)。曖昧な表現で申し訳ないのですが、「クレイジー・リッチ」と同じく見ていてある種の気持ち良さのある作品でした。

これはそんな文脈とは関係ないかもしれませんが、汚い言葉遣いや自虐的に差別用語を使うような鋭いギャグも突き抜けていて気持ち良かったです。笑


「ローレンス似のネタは飽きた」ってセリフとか良かったです(笑)

あと冒頭、車内でシャフトがマヤを守ろうとしてかがませるつもりが勘違いされ、「冗談じゃない!」「私の神聖な唇を 公共で使い回したナニに?」って怒鳴られるシーンが最高でもう面白いって思いました。

ので、そういうのが大丈夫な人は気軽に楽しむのにオススメです!

ワンダヴィジョン

エージェント・オブ・シールド S7

これはもうドラマなんですけどね。

アベンジャーズでおなじみマーベルのTV部門、マーベル・テレビジョン製作による、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)と同じ世界観を持つ公式スピンオフドラマ。

初期は同じ世界観で、映画で起こった事がドラマにも影響するとかちゃんとした繋がりがあったんだけど、シーズンを経るごとにその境界が曖昧になってしまったドラマシリーズ。ただ、途中から全くの別モノになったという訳でもなく、最終シーズンも含めてちゃんと世界観を共有しているのですが、色々あって微妙なラインとなっています。

というのも、MCUの映画はマーベルの”マーベル・スタジオ”製作による作品群。で、このドラマはマーベルの”マーベル・テレビジョン”によるドラマ作品。なので実は作っている所がちょっと違うんですね。それで公式のスピンオフとしつつも完全な同一シリーズとまではいかないんですね。辛・・・。

大人気なマーベルだけにファンも多いドラマなんですけど、マーベルのトップであるケビン・ファイギとマーベル・テレビジョンの不仲説とかあるぐらいで、しかも”マーベル・スタジオ”が映画だけではなくドラマも作るようになって、ファイギ社長も「初めて映画とドラマが密接に繋がる」という発言もあったりで、ここに来て”マーベル・テレビジョン”製作のシリーズが無かった事にされかねない事態が起こっています。

マーベル・テレビジョンはシールドの他にもランナウェイズとかデアデビルとか作っているだけに勿体ないし、ファンとしては複雑な心境。

それに”マーベル・スタジオ”製作の「ワンダヴィジョン」では”ダークホールド”という重要アイテムが出てきますが、これは”マーベル・テレビジョン”製作のシールドやランナウェイズに既に出てきたアイテムであるので、”ダークホールド”シールドのそれと同じものか、それともシールドを無かった事にして新たに登場させたのかとか、ちょっと穏やかじゃない事態が既に起こっているのが現状。

まあ同じコミック原作だから良いような気もするけど、ちょっと前まで公式だったものが切り離されるって、ファンが離れる事やっちゃっているとも思います。

って説明が必要なぐらい複雑になってきてるけど、このシリーズはそんな事情が凄く勿体なく感じるほどめっちゃめちゃ良いシリーズなんですよ!!!

正義の味方である主人公サイドはいつだって劣勢。

強化人間とか敵にしかいない、味方も少ない、世間さえ味方してくれなくなる時もある。

起こっている事はわりとエグい。

それでも人類を守る盾となり最前線で戦う人間、それがド直球の王道ヒーローもので熱い、グッと来るから超オススメです!!!

透明人間

監督:リー・ワネル

主演は:エリザベス・モス

原作はH・G・ウェルズによる1897年の小説。1933年の同名映画のリブートしたホラー映画。


セシリア・カシュはモラハラ夫の束縛に耐え切れず、意を決して家を飛び出し夫であるエイドリアンの元から逃げ出す事に成功する。平穏な生活を取り戻そうと立ち直りかけていたセシリアだったが、2週間後、エイドリアンが莫大な遺産を彼女に残して自殺したとの報が舞い込む。完璧主義で何もかも支配したがった夫がそんな事をするとは思えない、と未だエイドリアンへの恐怖と疑念が残る彼女の不安と共に、次々と怪奇現象が起き始める。そして彼女はそれが”彼”の仕業と確信するーーー「エイドリアンは生きている」。見えない姿に怯え、誰にも信じてもらえない状況に陥り、人間関係すらも操られる。人が人として持つ権利と正気を奪われたセシリアに襲う悲劇、そして彼女の行く先はーーーー


何度も映画化され様々な作品に影響とインスパイアを与えてきた「透明人間」。それを現代にリブートするのが「ゲットアウト」や「パージ」シリーズを手掛けたジェイソン・ブラムが製作というのだからただの作り直しで終わる筈がない、という映画ファンの予想通り、しかし期待を大きく上回るほどのクオリティと面白さでお届けしてくれたのが今回の「透明人間」。

今までの「透明人間」にもあったびっくりホラー演出は勿論のこと、新しい見せ方があり、今の時代を反映した”人権”を奪うような見ていてしんど過ぎる描写が沢山あります。脱出に協力した妹のエミリー、社会復帰を補助してくれたジェームズらの信用を勝手に奪われ、日常を操作されるあの恐怖感は、作り物とわかっていてももう二度と見たくない!と思える。でも面白いからまた見たくもなっちゃうっていう。笑

中盤にある、見えない人に殴られ飛ばされるアクションが流行りのワンカット風で、それもこのジャンルでは新鮮だったと思います。

割れるほど歪む音も良い。

笑い事じゃないけど「人権ください…」ってミームはこの作品にぴったりなので、そのネタ使った事ある人にもオススメです!

花束みたいな恋をした

監督:土井裕泰

主演:菅田将暉、有村架純

脚本:坂元裕二

偶然出会った2人の男女、山音麦と八谷絹はお互いの趣味嗜好が重なっている事から仲を深め、付き合うことに。好きなものは同じだが、だからといってお互いの全てを好きになれるとは限らず、5年の間で2人の関係は少しずつ変わっていき・・・

という、いわゆる”恋愛映画”ではなく”恋愛についての映画”。

惚れた腫れたの中にも成長が見られる部分があるなら、それは一つの物語として描くに値する、と思います。

ワンダーウーマン1984

監督:パティ・ジェンキンス

主演:ガル・ガドット

共演:クリス・パイン、クリステン・ウィグ、ペドロ・パスカル ほか

2020年公開のコミック原作映画。DCコミックス社による世界観を共有した作品群”DCエクステンデッド・ユニバース”の9作品目であり、ワンダーウーマンのシリーズとしては2作目。

1984年のアメリカを主な舞台とし、願いを叶える奇妙な石をめぐり、欲望に取りつかれた男と世界を巻き込んだ大事件を収めるべく立ち上がったダイアナ・プリンス=ワンダーウーマンの新たな活躍を描く。


ヒーロー映画として気持ちの良いほどストレートな描き方をしていて、舞台も80年代ではあるけど、今のコロナ直前までの世相を反映した部分もあって、”今と違うどこか”の話であるからこそ現代の自分達の世界と比較して教訓とすべきメッセージを感じ取れます。

中盤の戦闘シーンは景気の良い派手さもありつつ一方向に進むという見やすい設計なのも良いですね。

いっちゃん辛いシーンだけど、ダイアナとスティーブが皆を救うためにする決意の一連の会話と描き方がとても綺麗。素直にそう思います。またしても別れが彼女を強くさせているシーン。

最後の闘いにおいて、チーターに圧倒されてボロボロになるダイアナがもう別人のように見えるような、そんなメイクというかスタイリングというか、ビジュアルの説得力があって凄かったですね。

守護教師

監督:イム・ジンスン

主演:マ・ドンソク

マ・ドンソク兄貴主演のサスペンス。地方の女子高へ教師として赴いた元ボクサーのギチョルが、女子高生失踪事件の謎とその奥に広がる地方政治の闇へと触れていく。シリアスなストーリーながら比較的見やすい雰囲気のある映画で、ドラマはよく見るという人にも見やすい作りになっていると思います。


ドンソク兄貴を見るためにやって来た我々に釘を刺すように、冒頭では「見た目で判断しないでください」というセリフがあるのも何故だか興味深い。この時点で良い映画だ・・・。

女子高生にシカトされるドンソク。二の腕を見せるドンソク。

イマドキ女子高生に困惑するドンソク。「以前カード会社で回収やってた」ドンソク。(想像したら震える。カタギじゃない)

シカトされるドンソク(2回目)。ジト目されるドンソク。

ケータイに「巨人」って名前で登録されるドンソク。←めっちゃツボ

・・・といった具合に、さまざまなドンソク兄貴を見られるのが一つの醍醐味。ガッシリしてるけど、穏やか。でもちょっと頼りがいのありそうな役柄を見られます。

服装やロケーションのせいか、何故かハワイ ファイブ・オーのスティーブ・マクギャレット捜査官を思い出しました。。。

韓国語は英語と違ってニュアンスがわかりやすいのが良いですね。字幕でも十分伝わってくる。

それに気づいたのも良かったしそういう意味でも見やすい、バイオレンスな描写もあるけど正義感のある主人公に安心できる、そしてさくっと楽しめる尺でもあるという点から、オススメです!

パラサイト 半地下の家族

監督:ポン・ジュノ

主演:ソン・ガンホ

2019年末に韓国で、20年始めに日本で劇場公開された映画。詐欺師一家の犯罪系でもありスリラーでもありコメディ要素すらある作品で、ほぼ全方位的に楽しい映画でした。第92回アカデミー賞で作品賞や監督賞など4部門を受賞したのはみなさん知っている通り。

賞も得たことで色々なところで評論もあるし知られていると思ういますが、まず私が気になったのは息子のギウの歩き方でした。


今回も適当にざっくり感想を書いていきました。

後半とか、疲れてますね。笑

時間を埋める参考にとか、何かの役に立ててほしいです。よろしくお願いいたします。

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