「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」 ネタバレあり感想:ハラハラドキドキは間違いないが…
皆さん、こんにちは。アヤノテツヒロと申します。今回このブログで取り上げるのは 「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」 です。
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「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」 概要
監督:ジョー・クラシンスキー
キャスト:エミリー・ブラント、キリアン・マーフィ、ミリセント・シモンズ、ノア・ジュブ他
公式サイトはこちら
あらすじ
前作「クワイエット・プレイス」のラスト、家と夫を失ったエヴリンは子供たちを連れて、家を離れる。安全な地帯から彼女たちは外の世界へと踏み出していくが、そこで新たな生存者と出会う…
「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」 良かった点:外の世界への緊張感と子供たちの成長
まずは良かった面からはお話ししましょう。今作はまず始まりの日、つまり「何か」が主人公たちの前に現れた日から始まります。そこで登場する薬局や飛行機のオモチャなどは前作の印象的な場面でしたし、手話などは後々伏線として生きてきます。何より、今までもかなり狭い範囲での物語でしかなかったのだと改めて印象づける場面になっていますね。
平和だった町が「何か」=モンスターによって蹂躙される様をカーチェイスも含めて描き出してくれますし、まだ音に反応すると分かり切っていないので人々の混乱する様を描くパニック映画のようでもありました。
そして、タイムラインは前作の直後ぐらいにシフトします。前作で夫のリーと拠点であった家を失ったアボット一家は外の世界へと踏み出します。
音を立てないように撒いていた砂や監視カメラ、照明など安全なものが何もない世界へ踏み出し、生死を巡る緊張感はより増してくるので、絶えず心臓がバクバクしながら一家の行方を見守ることになるので前作よりも「ビクッ」とさせるような不意打ちで襲ってくるみたいな場面も多いので、思わず席を揺らしてしまいました(笑)
また、生まれたばかりの赤ちゃんを抱えているというのも物語として新たな緊張感と危機感を生み出していましたね。
そして、本作の主人公はどちらかと言えばエヴリンではなく、子供たち、特に長女リーガンとなっています。幼い兄弟と母親を守るため、モンスターたちに対抗するためリーガンは一人で旅立つことになり、長男マーカスも母不在の場面で赤ちゃんを守るために奮闘することになります。
母親がかつての道を辿り薬局へと向かう場面では、対照的にリーガンは船を探しているなど、過去と未来への道を歩む二人を見せているのかなと思いました。
また、キリアン・マーフィ演じるエメットとリーガンの疑似親子のような関係も描かれており、エメットは過去に囚われて内側に閉じこもっていた気持ちを少しだけリーガンに救ってもらったのかなとも思いました。
「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」 ツッコミ処:多数(笑)
さて、物語の世界を外に広げ、益々緊張感をアップデートし、子供たちの成長という新たな家族のドラマを盛り込んでくれた本作。ワタシは決してキライではございません。
ですが…前作もツッコミ処多数(計算上、モンスター襲来後に妊娠している、モンスターの襲ってくる音の基準が不明など)なこの作品、相変わらずツッコミ処は満載です(笑)
この手のいわゆるジャンル映画に分類される映画では、そこをツッコんだら元も子もないという場面があったりするのも分かっては居るのですが…今作ではそこが気になる気になる…
物語の順番に羅列していきましょうかね
- 裸足:前作では音を立てないように砂を撒いて裸足で歩いていた一家ですが今作では砂を撒いていない外へと歩き出します。その時も裸足…危なくない?前作で足ケガしてるのに裸足で外とか危なくないか?家に靴は全く一足もなかったのか?全部燃えてしまった?それでも足に何か巻くとか保護しないとマズくないか?ワタシのツッコミはここから始まりました。
- 宣伝で紹介されていた謎の男:ご近所さんで知り合いのエメットじゃないか!!
- 長女リーガンの一人旅:ある程度安全な場所とは言え、モンスターの弱点の補聴器もショットガンも持ち出してしまったリーガン。確かにラジオが聴こえた場所に行き、補聴器の電波を流せばモンスターに対抗できるかもしれない。しかし、母と赤ちゃんをほぼ無防備な状態にして置いていくのもどうなんですかね?
- 母エヴリンのズルさ:リーガンが出ていってしまい、エヴリンはその追跡をエメットにお願いする。ケガ人もいるし、赤ちゃんもいるから追えないのは分かるけど、この状況でそういうお願いするのは断れないじゃん?ズルいじゃん?
- マーカスの失態:物語の展開上、ピンチを引き込む存在となってしまうのが長男のマーカス君。母から赤ちゃんを見て待機しておくように言われたのに、対抗手段も何もないくせに外に出てピンチになっちゃうし、ラストシーンまではほぼ良いとこ無しなんですよ。というか母も酸素ボンベのこととか少しは説明しておかないとダメなんじゃないか?
- なんで皆夜に動くの?:マーカスが外に出た時、リーガンが船を探す時、全て夜なんですよ。暗くて音を立てやすくないかな?うっかり何か踏んだら痛いし声出てピンチにならない?案の定、船探してたら怪しい生存者に襲撃されたし(アイツら結局なんだったの?)モンスターって昼間のほうが活発なんでしたかね?
- 島の人々たちにとっては疫病神:多分本作一番のモヤモヤ。ラジオを流していた島にたどり着いたリーガンとエメット。泳げないモンスターから逃れて安全に暮らしていたのに、リーガンたちが来たのと同じように船に乗ってモンスターが一匹やってきてしまいました。数十人が確実に殺されているので、島の人たちにとっては疫病神も同然なのでは?
- リーガンの目指したもの:また、そのラジオ放送。果たして有効か?と言われば微妙ではないでしょうか?これだけモンスターたちに蹂躙されてしまった世界でどれだけの生き残りが、どれだけの人々が、ましてや音を立ててはいけない状況でラジオを聴いているのか、そしてその電波が弱点だと察する人がどれだけいるのだろうか?と思ってしまいました。
など様々なツッコミ処が物語のノイズとなり正直どうだろうか?と思ったのはワタシの正直な感想です。
終盤の二つの要素に関しては、他のモンスターパニック映画やサバイバル系の映画とかでもよくある展開ですし、他の作品でも気になる時と気にならない時があったりするのですが、今回は物凄く気になってしまったパターンですね。
モンスターたちが襲ってくる、それにどう対処するのか、音に敏感という特性を時に利用したりして主人公たちが危機を乗り越える姿にハラハラドキドキする映画として楽しめたのは事実なので、そういう映画として面白いけど、もう少しツッコミ処が…無くなるのは無理にしても気にならないぐらいになっていれば良かったかなと思いました。
いかがでしょうか?このように物語へのツッコミ処を感じた方、もしくはそれは違うんじゃないかという方、ぜひ共感もしくは勉強のために感想をコメントしてくれたら幸いです。
では、今回はこの辺で。また!
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