ショート感想「不死身ラヴァーズ」ネタバレあり感想

皆さん、こんにちは。アヤノテツヒロです。短めでもブログ更新をしていこうということで、ザックリ感想でもブログにしてみます。今回は 「不死身ラヴァーズ」です。

監督:松居大悟

キャスト:見上愛、佐藤寛太

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「不死身ラヴァーズ」感想①:キャストの熱演は間違いなし

結論から言うと、「うーん、最初の設定が面白かっただけに…」って言うのが正直な感想

原作は未読で鑑賞。男女逆なのは事前に知っていた。

見上愛さんが演じる長谷部りのが真っ直ぐに愛をぶつけていく様や忘れられてしまう悲しみを体現する様は良かったし、佐藤寛太さん演じる甲野じゅんのその時々によって違うキャラや記憶を失ってしまう状態の演技、りのに取って支えとなるバイプレーヤー田中の存在など演者の魅力が画面にアリアリと出ていたのは良かったと思う。まだ知名度がそこまで高くないであろう演者たちの存在を知れたことは間違いなくプラスだと思う。

見上愛さんのギターをかき鳴らして歌う姿はとてもステキでした!

「不死身ラヴァーズ」感想②:なんとも言えない消える真相

さて、お話としては長谷部りのは幼少期に出会った甲野じゅんに恋をしており、高校時代に再会し、真っ直ぐな想いをぶつけて両想いになった瞬間に甲野じゅんは消えてしまう。その後形を変えて甲野じゅんは現れるものの、また両想いになった瞬間に消えてしまう…というお話。

鑑賞後に原作を試し読みで読んでみたが、前半の流れをアレンジして活かしつつ、中盤の「寝たら記憶が消えてしまう相手エピソード」を軸にしたことが分かる。

原作がオチをどのように持っていっているのかを読み終わると実はかなりエキセントリックなストーリーであり、これを実写化するのは難しいことが改めて分かる。

原作を読んでない人は注意してもらいたいが、

消える側がもっと幼くなったり、性別が変わったりもするし、真相が明らかにならないままに原作は完結している

ということなので(特別読み切りとして別軸の原作者描き下ろしエピソードもあり、映画はそちらの軸を発展させたように見える)

映画では消えてしまったのは甲野じゅんの存在では無く、長谷部りのが記憶を改変している→彼女が別の相手に恋をし、フラレたことを甲野じゅんに恋して突然消えてしまったということにしているというのが明らかになるのだが、なんかココが拍子抜けというかウーンとなってしまった。

長谷部りの、という恋に真っ直ぐな女の子が実は記憶を書き換えていた(まあ人間の記憶なんて曖昧で日々書き換わるものだが)ということは甲野じゅんという存在を追い求めていたのではないのか?(あんな出会い方をした初恋の相手に出会うことなんてほぼ不可能だし、少なくとも他の相手に対しても全力で恋をしていたのは事実なんだろうが)というのがブレるというか…

甲野じゅんという存在に恋することに夢中になっていたのか、失恋の記憶を甲野じゅんという存在で上書きしていたのか、なんかどうにしろ長谷部りのというキャラクターの魅力を些かダウンさせているように思えてしまうのは気のせいか?

前述の通り、恋をするという瞬間瞬間に全力でぶつかっていたのだろうし、ついに甲野じゅんに出会い、彼の記憶が一日しかもたないと分かろうとも時に悲しみにくれようとも好きを伝え続けることはスゴいし、彼女の魅力なのだとは思うが、そこでぶっこまれる記憶改変キャラは…ウーンと捻ってしまったし、物語の盛り上げとして「へーそうなんだー」と盛り上げ不足だし…ウーンとなったのが正直な感想である。


とりあえず今回はここまでです