「ホワット・イフ…?」 ①MCUのもしもな世界を見て…

2024年4月9日

今回このブログで取り上げるのはDisney+で配信中の 「ホワット・イフ…?」 です。

「ホワット・イフ…?」 概要

この作品はMCU(マーベルシネマティックユニバース)作品の一つであり、様々な「もしも…」な世界を描くアニメシリーズになっています。声優陣も役者本人の多くが集結しており、アニメならではのアクションシーンやありなかったキャラクター達の共演など様々な楽しみ方が出来るシリーズになっていますね。

「ホワット・イフ…?」 第1話:キャプテン・カーター

第1話で描かれたのは「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」の「もしも…」な世界

キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースが実験を受ける時、もしもペギー・カーターが部屋に残っていたら…というきっかけから新しい物語が始まります。

実験はヒドラに妨害され、スティーブは負傷してしまう。そこで彼女が選んだのは自らが実験体となること。そこで誕生したのがキャプテン・カーター でした。しかし、彼女もまたその秘めたる能力と信念を活かすことが出来ないということになります。ここに関してはスティーブと同じ道を進んでいるとも見えますが、ここに関してはこの時代での女性軽視な視点も入れられていたりと現代社会の問題も含んでいるように見えますね(そういった描写はこの後にもちょくちょくセリフとして出てきたりする)

スティーブが「アベンジャーズ」で行っていたサンドバッグを殴るシーンのオマージュや「キャプテン・アメリカ」でしていた会話の流れを変わらずしたりと、立場が変わっても変わらないスティーブとペギーの関係性も微笑ましいですよね。

ペギーが魅せるアクションの数々はアニメならではのアクロバティックかつ豪快なもので見ていて気持ちがいいですし、スティーブがパワードスーツを着てヒドラ・ストンパーとして活躍するのもまた面白い。開発者はハワード・スターク。勿論、アイアンマンことトニー・スタークの父親。やっぱり親子だなぁ…

列車でのバッキーが辿る運命も変化したりと(腕に関するセリフが挟まれたり)原典とはかなり別のストーリーを楽しみつつも、この作品もMCU作品の一つであるということが大事になってきますよね。

ドラマ「ロキ」や「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の予告編でも触れられていたように、マルチバースの概念が今後のMCUでカギになっていくので、ここでの物語も後に繋がる可能性はあります。

ヒドラの実験で出てきたタコのような怪物が今後実写映画でも敵として登場する、マルチバースが繋がりキャプテン・カーターがこちらの世界へやって来る、そしてその逆も…?

キャプテン・カーターはタコのような怪物を異空間へ押し戻すため消えてしまいました。そして再び姿を現すのは原典のスティーブと同じように70年時代が経過してからになります。

第1話では「キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー」を中心にもしもな世界が描かれましたが、第2話からはさらに様々な作品が繋がって新たな世界を見せていきます…

「ホワット・イフ…?」 第2話:スター”ティ・チャラ”ロード

第2話での始まりは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のオープニング、スターロードが”オーブ”を取りに行く場面で始まります。しかし、あの陽気な音楽とダンスはありません(笑)。マスクを外して現れたのはブラックパンサーことティ・チャラ!

続いてのストーリーは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」と「ブラックパンサー」が入り乱れ、スターロードがティ・チャラになったらの世界が描かれます。

マスクを外したらスターロードという通り名が知られていたり、ラヴェジャーズとしてヨンドゥとも良い関係を築いていたり(ヨンドゥの笛でグッと来たのは言うまでもない)、ラヴェジャーズにはティ・チャラの交渉の末に考えを改めたサノスがいるなどまさかのサプライズ!(陛下、マジで半端ねぇ)

ティ・チャラというキャラクターは確かに、復讐の連鎖を止めたり(シビルウォー)、敵対していた者の考えを受けた上で新たな世界への門扉を開いたり(ブラックパンサー)と様々な場面で言葉や想いをくんできたキャラクターなので宇宙に出たら益々活躍することが示されるのが印象的でした。

ネビュラも全然違う姿になっていたり、サノスの代わりにコレクターが強大な存在になっていたりと、かなり我々の知っている世界とは違うことになっています(サノスが大暴れしてないから、ドラックスの家族が無事でバーテンダーしてるのもビックリ)

ということで、”ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”が結成されない、サノスの指パッチンがない世界ということで、第1話以上に色んな世界が変化してそうな新しい世界を見せてきましたね。

コレクターが使ってきた武器には、ダークエルフのナイフ、ヘラの兜、使われていない中にもキャプテン・アメリカの盾、ムジョルニアなどコレクターが物凄い力を得ているのが見て分かりますね。

また、こちらの世界ではサノスの部下だった者たちが、サノスに対して猛攻しているなど、立場や信念によって強さの方向性も変わるのかなとも思ったりしました。

より良い世界を創るために人助けをするティ・チャラとラヴェジャーズの面々、その渦中で思いがけない形でワカンダという故郷と父親の存在に触れます。

ティ・チャラとヨンドゥ、サノスとネビュラ、ティ・チャラと先代の王など様々な親子関係にも触れてきますね。

そして、コレクターをヨンドゥとのコンビネーションで倒し切り、脱出してティ・チャラは宇宙で出会った新たな家族と共に故郷へと帰還します。(サノスが相変わらず危ない話をしているのが面白い笑)

しかし、ここでもう一つの家族が最後に姿を見せます。それはスターロードとして歩まなかったピーター・クイルと彼に会いにきたエゴ。エゴの誘惑を止める存在であったラヴェジャーズとも、ガーディアンズとも出会っていないクイルは恐らく…というのがナレーションでも示唆されていたりと、また新たなストーリーを見せてくれそうな含みのあるエンディングとなっていますね

「ホワット・イフ…?」 第3話:ニック・フューリーの最悪な1週間

さて、第3話は「アベンジャーズ」、特にニック・フューリーにフォーカスが当てられた物語でした。

具体的には、「アイアンマン2」、「インクレディブル・ハルク」、「マイティソー」の渦中で、ニック・フューリーがどう動こうとしていたのかの「もしも…」を描いていました。

ちなみに個人的にはこの物語の原典と言えるのが、「アベンジャーズ:プレリュード フューリーズ・ビックウィーク」ではないかと思っています。

このプレリュードコミックシリーズは今までにも何冊が出ており、MCU作品の本編あらすじと物語を繋ぐちょっとしたストーリーが掲載されています。「アベンジャーズ~」には上記三作品の振り返りとその裏でフューリー、コールソン、ナターシャがどう動いていたのかが描かれています。

このコミック読んでて良かった…!と改めて思いましたね(笑)

で、本編に戻りますが「アイアンマン2」のダイナーでのシーンからスタート、パラジウム中毒で死にそうなTonyを救うためにナターシャが注射すると、トニーが死んでしまい、ナターシャが容疑者として連行されるという衝撃的な展開へとなだれ込みます。

この時点で犯人は謎ですが、シリーズを見てると様々な犯人を想像しますよね。

ラムロウ、ピアーズ、ロキ、ヒドラ…など、これまでのヴィランを思う浮かべたりしました。ということもあり、前半はちょっとしたミステリーでもあるかなと思いました。

フューリーはナターシャを逃がすように手配し、コールソンの連絡を受けてムジョルニアの元へ向かいます。

しかし、ムジョルニアを取ろうとしたソーは矢で撃たれて命を奪われ、矢を射ってないないはずのホークアイもいつの間にか命を落とすなど次々とアベンジャーズのメンバーが命を落とします。

ここは「マイティ・ソー」でのシークエンスが別方向へと行ってしまった展開ですね。

ソーが命を落とし、ロキはシフ達を連れて地球へとやって来ます。ソーが止められない分ロキが権力を手にしてしまった形ですね。フューリーはロキと交渉しますが…

一方のナターシャは、カルバー大学に居るベティ・ロスの元へ向かいます。「アベンジャーズ:プレリュード」でもナターシャは大学へと赴きますが、ベティと絡むことはありませんでした。

ナターシャは彼女にトニーに打った注射器について調べてもらいますが、毒物ではなくナノテクが関与していることが判明します。

そして、匿われているブルース・バナー/ハルクとナターシャが邂逅します。ブルースとベティとナターシャ、妙な三角関係とも言えますね(笑)

軍隊が襲撃してきて、ハルクに変身するシークエンスは「インクレディブル・ハルク」のシークエンスですね

ハルクは死ぬことはないだろうと思っていたのですが、突然爆発してしまうのは衝撃的でした…

そして、ナターシャもまた犯人を調査中に襲撃され命を落とします。この時調べているメンバーにも見覚えがあったりすのが良いですよね。

ナターシャが残した「希望(ホープ)という言葉」、ナノテク…ようやく犯人が見えてきましたね。

そう、犯人は初代アントマンことハンク・ピム。彼がヴィランであるイエロージャケットとなって暗躍していたのでした。娘であるホープはS.H.I.E.L.Dのメンバーとして活動し命を落としており、妻であるジャネットも命を失った恨みからの犯行となっており、ピム家の運命もかなり異なっているようです(少なくともこの世界でスコット・ラングがアントマンになることはなさそうです)

フューリーを襲撃しようとするハンクですが、それはロキの罠でハンクは連行されます。

ロキとフューリーが並び立つのは新鮮ですが、ロキはやはり地球を支配しようとするのでした…

しかし、フューリーは諦めません。アベンジャーズとはチームではなく構想であり、どんな時代でもヒーローは見つかるという信じる心…それは二人のキャプテンがカギを握るのが示唆されます

キャプテン・アメリカとキャプテン・マーベル、そしてニック・フューリーが希望となることでしょう。

(ロキ、ハルクの代わりにキャプテン・マーベルにボコボコにされたりして…笑)


ザックリと、 「ホワット・イフ…?」 の前半部を振りかえってみましたがいかがでしょうか?

まだまだ、様々な世界を見れるのが今後も楽しみですね。

「ホワット・イフ…?」 はディズニー+にて好評配信中です。

では、今回はこのへんで

ディズニー+で配信中の他の作品についてはこちらこちらから!